BCP(Business Continuity Planning)事業継続計画について
コンピュータシステムに於いて、予測できるBCP対策の事項とは
1.自然災害、火災ですべての機器やデータを喪失した
2.データ漏洩、データ流失された
3.バックアップデータはあるが、データを参照する為の機器又は、ソフトウェアがない
4.サーバーが故障又はネットワーク不具合で、復旧までに3日以上の日数と経費を費やした
5.システムに精通していた技術者又は、事務担当者が不在/退職してしまった
6.ソフトウェアの不具合でお客様の信頼を損ねた
機器、データ、システム環境、技術者そして、ソフトウェア、これらは全てIT資産であり、コンピュータシステムのBCP対策の課題は、下記の内容と考えられます。
どの様な仕組みでBCP対策の課題に取り組むか、[ 現行システムの復旧策 ]と[ システムの代替策 ]に分類して現在抱えている項目をすべて書き出すと策定の方向性が見えてきます。
1.情報システムデータのバックアップデータを日々行い、データ保管場所を緊急時に備えて社屋以外の場所にも定めることが必要がです。
2.機器が稼働できない場合も想定して、顧客が困惑しない為に日ごろから価格台帳、顧客情報の管理を再度検討することが必要です。
1.ソフトウェアの購入形態が、市販されているソフトウェア又は、オリジナルで開発したソフトウェアに関わらず、ソフトウェアの媒体(CD、DVD等)を入手可能な状態にすることが必要です。但し、市販されているソフトウェアは、ご利用のバージョンがサポート終了等で、新たにバージョンアップ媒体を購入しなければならないケースも発生します。
2.サーバーやパソコンなどのハードウェアは、ソフトウェアと同様にOS(Windows等)やデータベースも購入時期で、バージョンアップが必要なケースが発生します。また、ハードウェアも同様に稼働できるOSが限られる機種もありますので注意が必要です。
OSやソフトウェアのサポート終了時期を考慮して、定期的にソフトウェアのバージョンアップ等行い、バックアップデータを最新の状態に保つことが必要です。
1.サーバーが故障しても障害復旧時間を縮小できる様に手だてを講じる必要があります。
例)ハードディスクのRAID*1を制御しているボードが故障するとRAID構成のハードディスクは制御不能となります。緊急を有するサーバーならば、オンサイト365日24時間対応してもらえる保守会社と詳細を密に商談することが要です。この場合、5年以上のパーツ(部品)を地元の営業所又は輸送時間を必要としない手段で保管されている事が前提となります。
2.外部(営業所など含む)と接続するルーターが故障した場合は、代替用ルーターで最小限に問題は回避できる そうですが 問題は故障したルーターが何処までのネットワークを制御していたかを再確認する必要があります。問題を最小限に抑えるネットワーク構成なり、ルーター制御を検討する必要があります。
機器の代替えを再検討し、サーバーは2台構成で構築するなど必要です。但し、自然災害や火災等を考慮して機器構成を講じる事が必須です。
経営者にとって最重要課題でもある会社組織の見直しが必要ですが、特化した人材よりもチーム又は、その分野での経験者を増やすことを考慮した人事異動を含めて検討することが必要です。
ソフトウェアに不具合が発生すると会社事業に過大な時間を費やすし、お客様に被害と信頼を失う事態になります。オリジナルにソフトウェアを開発した場合は、委託したシステム開発会社以外に、独立した立場でシステム検証できるシステム調査会社にご依頼して頂くことをお勧めします。
総合的に「復旧策」を講じる手法は、更なるIT投資が必須です。
1.サーバーなど機器類は、二重化構成を講じる。この場合、災害時も考慮して設置場所を検討する。
2.OSやソフトウェアのサポート終了時期を考慮して、定期的にソフトウェアのバージョンアップ等行い、バックアップデータを最新の状態に保つ
3.システム及びソフトウェアの検証を独立した立場のシステム調査会社に委託する
自然災害や火災等のBCP対策において注目を集めているのが、クラウドコンピューティングを活用したクラウドSaaSシステムです。インターネット接続環境のみで、すぐにサービスが利用でき、ソフトウェアやデータなどサービス提供事業者側でシステム保守や運用を行うので、従来のシステム構成のソフトウェア、ハードウェア、管理費及び運用費のコストを軽減できます。
システムBCP対策として、現在ご利用中の現行システムの資産を活用し続ける「 代替策 」を検討する上で、次の事項を検討することが必要です。
1.クラウドSaaSシステムを活用して、現行システムのデータをいつでも何処でも顧客情報や販売情報など閲覧できる仕組みである。
2.現行システムが復旧できるまで、クラウドSaaSシステムで運用が継続できる。
3.セキュリティ対策を十分配慮し、情報漏洩されないシステムである。
4.更に顧客から期待以上の信頼と満足が得られるシステムであり、営業活動のツールとして行かせる。
システムBCP対策を講じる為の課題に向けて
また更なる「 復旧策 」でIT投資を最小限に抑えて、事業継続するには